SIGMAといえばカメラメーカーの様々なマウントに対応した高品質なレンズを量産しているカメラメーカーです。そのSIGMAがフジフィルムXマウントへのレンズにも対応したということで非常に嬉しいニュースとなりました。
2022年2月に富士フィルムXマウントに対応したレンズは3本です。
・SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN
・SIGMA Contemporary 30mm F1.4 DC DN
・SIGMA Contemporary 56mm F1.4 DC DN
発表された3本はすべてF1.4の明るさを持つ「Contemporary」というシリーズの単焦点レンズです。
その中でも広角単焦点レンズ「SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN」のレンズレビューです。
SIGMA 16mm F1.4 DC DN の特徴
特徴
シグマのミラーレスカメラ用交換レンズは日常でも使いやすい軽量コンパクトなパッケージを採用するというコンセプトのもとでこの「16mm F1.4 DC DN | Contemporary」はリリースされました。
16mm F1.4 DC DNはXマウントの他にもソニーEマウント、キャノンEF-Mマウント、マイクロフォーサーズマウント、Lマウントの5種類のマウントに対応して販売されています。
13群16枚のレンズ構成にFLDガラス3枚と、SLDガラス2枚、グラスモールド非球面レンズ2枚を採用しフルサイズのレンズ並みの贅沢なレンズ構成になっており非常に高い解像力を実現しています。
フレア、ゴースト対策も徹底して設計し逆光時の撮影においても高いコントラスト描写が可能になっています。
また、動画AFに対応する光学設計とステッピングモーターの採用により、オートフォーカスによる自然なフォーカスワークが可能です。
仕様
「SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN」のレンズ仕様はこのようになっています。
名称 | SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN |
レンズ構成 | 13群16枚 |
焦点距離 | f=16mm (35mm判換算:24mm相当) |
開放絞り | F1.4 |
最小絞り | F16 |
撮影距離範囲 | 25cm - ∞ |
最大撮影倍率 | 1:9.9 |
質量 | 405g |
フィルターサイズ | φ67mm |
価格 | 新品:約42,939円 中古:約40,100円 |
合わせて比較検討したいXマウントの広角単焦点レンズとしては「XF16mm F2.8 R WR 」「XF16mm F1.4 R WR」があります。
名称 | 16mm F1.4 DC DN | XF16mm F2.8 R WR | XF16mm F1.4 R WR |
価格 | 新品:約42,939円 中古:約40,100円 |
新品:約47,040円 中古:約36,600円 |
新品:約111,909円 中古:約62,900円 |
重さ | 405g | 155g | 375g |
フィルターサイズ | Φ67mm | Φ49mm | ø67mm |
発売年 | 2022年2月 | 2019年3月 | 2015年5月 |
最短撮影距離 | 25cm - ∞ | 17cm〜∞ | 15cm〜∞ |
最大撮影倍率 | 0.1倍 | 0.13倍 | 0.21倍 |
公式HP | 16mm F1.4 DC DN | Contemporary | レンズ | SIGMA | 株式会社シグマ (sigma-global.com) | フジノンレンズ XF16mmF2.8 R WR | Lenses | 富士フイルム Xシリーズ & GFX (fujifilm-x.com) | フジノンレンズ XF16mmF1.4 R WR | Lenses | 富士フイルム Xシリーズ & GFX (fujifilm-x.com) |
「XF16mm F1.4 R WR」は「16mm F1.4 DC DN」に比べて価格が倍以上しますが、最短撮影距離が0.15倍なのでより被写体に近づいてボケのある写真を撮影でき、防塵防滴性能も兼ね備えているため雨天や屋外での厳しい環境にも左右されることなく撮影できるメリットがあります。
どちらも9枚羽根の円形絞りを採用し柔らかいボケを演出でき、DCコアレスモーター採用で高速AFに対応しています。
「XF16mm F2.8 R WR」は「16mm F1.4 DC DN」に比べて非常に軽量コンパクトで携帯性は「XF16mm F2.8 R WR」に軍配が上がります。
また防塵防滴性能に加え-10℃の対低温構造にもなっており安心して使用できます。ただ開放F2.8スタートにより柔らかいボケ感や夜間撮影では「16mm F1.4 DC DN」に劣ります。
外観
X-E4に装着してみた感じ。
F1.4の大口径レンズなのでそれなりに大きいです(;'∀')
重量も405gとあり片手で持って撮影するには少々厳しい。両手でレンズを支えながら撮影することになります。
XF23mmF2と大きさを比較してみました。倍とは言いませんが、大きいです(;'∀')
富士フィルム純正Xマウントレンズにはお馴染みの絞りリングが付いていません。カメラ内でF値を変えなければいけません。
スイッチ類はなく、フォーカスリングのみです。見た目はシンプルで金属のテカリがかっこいいですね(=゚ω゚)ノ
SIGMA 16mm F1.4 DC DN で撮影してみた
少しですが「16mm F1.4 DC DN」で撮影した写真を紹介します。
私の場合スナップ撮影をすることが多いため「16mm F1.4 DC DN」を使うシーンは夜スナップが多いです。開放F1.4での撮影でも解像感あるシャープな写りを見せてくれます。ノイズがのりにくいことも良い点ですね(=゚ω゚)ノ
SIGMA 16mm F1.4 DC DN の魅力
コスパが良い。純正レンズの半額程で買える値段設定
「16mm F1.4 DC DN」はレンズ性能の良さを考えると値段のコストパフォーマンスが非常に高いと思います。純正フジノン「XF16mm F1.4 R WR」は新品で10万オーバーする価格を考えると約4万円で買えるのはお財布に優しくて良いですね(^_^)
安いからと言って決して写りがその分悪いということもなく高コントラストで解像感ある映りに満足しています。
F1.4の明るさ
F1.4と大口径レンズとして夜スナップなどで非常に重宝できます。ボケを活かした撮影や夜間撮影など撮影の幅を広げることができます。
純正に匹敵する写りの良さ
レンズ構成の中に特殊レンズを7枚も取り入れ非常に高い解像感を実現して、逆光時にもフレアやゴーストが発生しにくい設計にしているため、レンズ性能の高さは申し分ないです。
作例でも紹介したように開放での柔らかなボケや絞ればシャープな映りをしてくれるので気に入っています。
SIGMA 16mm F1.4 DC DN の不満点
405gと重たい
高性能な大口径レンズがゆえにレンズ重量も405gとそれなりにあります。
同スペックの純正フジノンレンズ「XF16mm F1.4 R WR」が375gなのでそれより重たいです。単焦点レンズなので撮影時は他のレンズもセットで何本か持ち歩くことが多いと思います。
レンズ自体が重たいと持って行くことが億劫になることがあるため、撮影する場面に合わせて持って行くことを選んだ方がいいかもしれませんね。
日中の風景撮影など特に明るいレンズが必要では無いシーンでは持ち合わせず、夜間やボケを活かした撮影表現がしたい場面に持って行くようにしたら持ち運びの負担が減って良いですね。
絞りリング非搭載
絞りリングが搭載されていないため、必然的にカメラのスイッチやダイヤルボタンでF値を変更することになります。
私が愛用しているX-E4は特に操作ボタン類が限られているため、素早くF値を切り替えたい場合に「どこのボタンだったっけ」と戸惑うことがあります。
普段絞りリングで操作している人にとっては最初は戸惑うポイントの一つだと思います。
おわりに
今回は「SIGMA Contemporary 16mm F1.4 DC DN」のレンズレビューを記事にしました。
シグマから待望のXマウントシリーズが誕生したということで嬉しい限りです。シグマならではの解像力の高いキレのある写りが楽しめたのではないかと思います。
F1.4シリーズの高性能大口径レンズを皆さんも一度試してみくださいね(=゚ω゚)ノ
最後までご覧いただきありがとうございました。