交換式フィルムカメラの基本的な使い方を愛用している「NikonFE」を使って紹介します。フィルムの入れ方から撮影、フィルムの取り出し方まで写真を交えて紹介します。
NIkon FEの紹介
簡単にNikon FEというカメラの紹介です。
Nikon FEは機械式シャッターを搭載したNikon FMシリーズに対して、電子シャッターを搭載した機種になります。Nikonから1978年に発売され、シンプルニコンとして長らく愛されているフィルムカメラです。
Nikon FEの最大のポイントは絞り優先AEと自動露出機能が搭載されていることです。
シンプルニコンと呼ばれているように絞り優先オートで使いやすく、ひと目でわかるシンプルさが長らく愛されている理由となっており、発売から約6年半で124万台が生産・販売されました。
シャッタースピードはバルブ撮影と1秒~1/1000秒まで対応しています。フィルムカメラ初心者の方にも使いやすく、現像、プリントした後の写真も黒くつぶれたりすることなく、ファインダーで見たそのままを映し出すことができるカメラです。
フィルムカメラの基本的な操作方法
フィルムの装填方法
はじめにカメラにフィルムを入れる方法をお伝えします。
フィルムを入れるために裏蓋を開けます。
巻き戻しクランクの横についているレバーを下げながら、巻き戻しクランクを上に引っ張ります。
引っ張り上げるとカチャと蓋が開きます。
フィルムをフィルム室に入れます。フィルムを入れたら一度、巻き戻しクランクを下に降ろしてフィルムが外れないように固定します。
フィルムを引っ張り出して、巻き上げ軸にひっかけます。
下図の赤丸箇所にしっかりとフィルムが差さっていることを確認しましょう。
裏ブタを開けたまま一周だけ巻き上げて、正常にフィルムが送られているか確認しましょう。
問題なければ裏蓋を閉じて、空シャッターを切ります。
フィルムカウンターが0の位置にくるまでシャッターを切ります。
この時再度、フィルムを巻いているときに、巻き戻しレバーも同時に回っているか確認しましょう。
電池の交換方法
電子シャッター式ですので、乾電池が必要です。電池の蓋はカメラ底面にあり、コイン式で着脱できます。「LR44」規格のボタン乾電池を2個使用します。
このボタン電池は現在でも広く普及しているものなので、100均や家電量販店に行けば必ず売っているはずです。旅先などで電池が切れてしまった場合でも安心ですね。
もし電池が切れてしまった場合は、シャッタースピード1/90秒で機械式にシャッターが切れるようになっています。
電源を入れる
フィルムの巻き上げレバーを下げることで電源をONすることができます。
上の写真は電源OFFの状態です。
レバーを引くことで電源ONできます。
電源をONした時、レバーのところに赤い丸が見えます。電源を切りたいときはレバーを上げることで電源OFFできます。直感的な操作でわかりやすいですね(^O^)/
シャッターの切り方
フィルム巻き上げレバーを反時計回りに回すことで、フィルムを巻き上げます。
巻き上げが完了すると、レバーをそれ以上回すことができなくなり準備が完了します。
あとはシャッターボタンを押すだけ撮影ができます。
シャッターを押すごとに、カウンターの数が増えていきます。このカウンターがフィルム枚数の上限に来たらフィルムを巻き戻し、カメラ屋さんなどで現像してもらいます。
シャッタースピードを変える方法
シャッタースピードはこちらのダイヤルを回すことで変更できます。
Auto解除時のみ真ん中のボタンを押しながらダイヤルを回さなければいけません。
8秒から1/1000秒まで切り替えることができます。バルブ撮影にも対応しています。
絞り優先で使用する場合はAutoに合わせることで、カメラ側で自動で適正露出を判断してシャッタースピードを決めてくれます。
露出補正の変更
露出補正はカメラ左側にあるダイヤルを回すことで調整できます。+2~-2EVまで露出を変えることができます。
赤い丸に合わせている数値が現在の補正値になります。調整する場合は、ダイヤルを軽く上に浮かせて回すことで調整できます。はじめは少しコツがいりますが慣れれば簡単です。
フィルムISO感度の変更方法
フィルムカメラではフィルムごとにISO感度が決められています。使用するISO感度にダイヤルを設定します。
この設定を忘れがちになますが、フィルムを交換した際は必ず確認するようにしましょう。
赤い点が合わさっている数値が現在設定されているISO感度になります。
変更する場合は、上図の右下にあるボタンを押しながらダイヤルを回すことで変更できます。
絞り(F値)を変更方法
取り付けるレンズによりますが、基本的にレンズの絞りリングを回すことでF値を変更することができます。
またファインダーを覗いても現在のF値を確認することができます。
下の写真はF2.8に設定した時です。
露出計を使ってシャッター速度を合わせる
このNikonFEにはありがたいことに露出計が付いています。シャッター速度と絞りの関係でうまく光が取り込めているかの不安を解消してくれます。
ファインダーを覗くと左側に二つの針が見えます。
青矢印の針が現在設定しているシャッター速度で、赤矢印の針が「このシャッター速度でシャッターを切れば適切な明るさで写真が撮れますよ」という目安の値です。
二つの針が重なるようにシャッター速度を調節しましょう。
フィルムの取り出し方
最後に撮り終わったフィルムをカメラから取り出す方法をお伝えします。
基本的に1本のフィルムで24枚か36枚の撮影が可能です。フィルムに枚数が書かれていると思いますので確認してみましょう。
フィルムを使い切ると、巻き上げレバーが固く、回せなくなります。
フィルムが終わったサインになるので、それ以上巻き上げないように注意しましょう。
必ず裏蓋を開ける前にフィルムを巻き戻します。巻き戻す前に蓋を開けてしまうと、フィルムが感光してしまい、せっかく撮った写真が真っ白になり台無しになってしまいます。
まずカメラの裏にある巻き戻しボタンを押して、カメラを巻き戻し状態にします。
巻き戻しレバーを矢印の方向(時計まわり)に回していき、回しが軽くなったら完全にフィルムが巻き戻された状態になります。
あとはフィルムを入れたときと同様に蓋を開けて取り出せば完了です。
カメラ屋さんにフィルムを渡して現像、プリントされるのを楽しみに待ちます(^-^)
以上でフィルムカメラの基本的な使い方の説明を終了します。
また不明点あればコメントなど頂けると幸いです。
最後までご覧いただきありがとうございました。