皆さんこんにちは!
今回は高級コンパクトフィルムカメラ「Rollei35S」を紹介。
発売から半世紀以上も経っている今なお中古カメラやフリマで広く出回っている人気のカメラです。世界最小クラスのコンパクトさとドイツ名門カメラメーカーが知恵を結集して作り上げた「Rollei35S」シリーズの特徴、使い方、作例を紹介します。
Rollei 35Sの特徴
特徴
はじめにRollei35Sの特徴から解説(=゚ω゚)ノ
手のひらに収まる精密機械
Rollei35シリーズは高級コンパクトフィルムカメラの先駆けとして今なお愛され続けているカメラ。
当時カメラの大型化が進んでいましたが、Rollei35の登場でハーフサイズ機やカメラの小型化に着手し始めるなどカメラの歴史が変わるほどでした。高級コンパクトフィルムカメラには他に代表的なものとして、『CONTAX T2 T3』、『Nikon 35Ti 28Ti』、『MINOLTA TC-1』が挙げられますね。
スマホの幅にも満たないボディに高性能レンズ、高性能露出計、高性能シャッターをところ狭しと配置して手のひらに収まる美しい精密機械と言える完成度の高い至高のアナログ機で、レンズはカールツァイス社、露出計はゴッセン社、シャッターはコンパ-社が担当しドイツの名門カメラメーカーの英知を結集して作り上げました。
目測によるピント調整
Rollei35シリーズは目測によるピント調整が必要になります。
ピントが合っているかどうか大体の距離を自分で決めてピントリングを回す必要があります。F5.6以上絞っていれば多少距離があっていなくてもピントが合うので慣れてくれば問題ありません(^-^)
私は怖くてF2.8でスナップなどはできませんが笑
フィルムカメラだと現像しないとピントが合っているかどうかわからないので、後々「ピンボケしている!」など少々楽しみが増えていいですね!
Rollei 35Sの兄弟機種一覧
ここではRollei35Sの他に、シリーズとして誕生している8種類を紹介します。やはりカールツァイス製のゾナーレンズを使用しているものが高価で人気が高いです。
発売日 | 名称 | レンズ | 特徴 | 中古価格 |
1967年 | Rollei 35 | Tessar40mmF3.5 (一部Xenar40mmF3.5) |
初期モデル。1971年以降はシンガポール製でドイツ製と相場が異なる。 | 5~8万円 |
1969年 | Rollei B35 | Triotar40mmF3.5 | 初期モデルの廉価版。露出計はセレン式、操作ダイヤルは軍艦部に移動した。 | 3~4万円 |
1969年 | Rollei C35 | Triotar40mmF3.5 | 初期モデルの廉価版。露出計非搭載でシンプルな見た目。 | 3~5万円 |
1974年 | Rollei 35S | Sonnar40mmF2.8 | レンズが初めて開放F2.8の明るいゾナーレンズへ。 | 4~7万円 |
1974年 | Rollei 35T | Tessar40mmF3.5 | 初期モデルとスペック同等。ゾナー搭載の35Sと区別するため「T」がついた。 | 3~5万円 |
1978年 | Rollei 35LED | Triotar40mmF3.5 | Rollei B35の露出計をLED表示に変更。プラスチックパーツも多様。 | 2~3万円 |
1991年 | Rollei 35 Classic Black Metal | Sonnar40mmF2.8 | 限定カラーのコレクターズアイテムとして復刻。ホットシューの位置が変更。 | 13~18万円 |
1991年 | Rollei 35 Classic Titanium | Tessar40mmF2.8 | 限定復刻版のチタンカラーモデル。 | 13~18万円 |
1967年の発売から大きく8種類のカメラが誕生してきましたが、レンズの種類で大きく分別すると4つに区切れます。
ポイント
Tessar 40mm F3.5
カールツァイス製の3群4枚のテッサー型レンズ。鷹の目と異名を持つテッサーレンズはシャープな写りが特徴的です。
S-Xenar 40mm F3.5
ドイツの老舗シェナイダー製のレンズ。初代のRollei35の約3万台のみしか搭載されていないため希少価値が高いです。
Triotar 40mm F3.5
カールツァイス製の廉価版レンズ。明るさがF3.5スタートですが、描写力の高さやシャープな写りは十分です。
Sonnar 40mm F2.8
カールツァイス製でF2.8の明るいレンズ。Rollei 35シリーズではRollei独自の反射を抑えるHFTコーティングがされており、濃厚な描写が特徴的でRollei35シリーズで一番人気が高い。
Rollei 35Sの使い方
非常にコンパクトなボディにレンズやシャッター機構など必要なパーツを詰め込もうとした結果、他のカメラにはないギミックが多数存在します。「こんなところにボタンがあったのか!」と初めて触ったときは感動しました(/・ω・)/
初めて使う方に向けてフィルムの装着からシャッターの切り方まで写真付きで解説します!
1)裏蓋の開閉ボタンのロックを解除してフィルムを装填します。
2)裏蓋はまるごとカパッと外れる仕様になっています。スライドして外します。
3)露出計を動かすための電池を入れます。フィルムを入れる部分の上部にある丸い金属パーツを10円玉などの硬貨を使って外します。電池はMR-9水銀電池代替アダプターとSR43電池が便利。形状変換だけでなく、電圧変換もしてくれる優れものです。
4)圧板を上げて、フィルムを入れ先端を軸に巻き取っていきます。巻き取り→シャッターを切るを繰り返してフィルムのゆるみが無くなるま
で巻きます。
5)フィルム送り穴に突起が噛んでいることを確認し、圧板を閉じて裏蓋を装着します。開閉ロックボタンも忘れずにロック!
6)レンズロック解除ボタンを押しながらレンズを引き出します。引き出し後に時計回りにレンズを少し回しロックします。数回巻き上げ→シャッターを切るを繰り返します。
7)底面のフィルムカウンターが『1』の部分になったら撮影準備が整いました。
8)装填したフィルムのISO感度を感度設定ダイヤルで設定します。ASAと表示のある矢印を使用するISO感度に合わせます。
9)F値の変更方法。ロックが付いているので無理やりに回さないよう注意してください。ロックを押して解除しながら、ダイヤルを回すことでF値を変えることができます。
10)シャッタースピードダイヤルにはロックがありません。適正露出に合わせる場合はF値よりもシャッタースピードを変更するのがラクですね!1/500秒までとバルブ撮影も可能です。
11)適正露出の合わせ方。白い針と赤丸が重なれば適正露出の組み合わせになっています。
12)ピントの合わせ方。レンズ先端のピントリングを回すことでピントを合わせます。ピント合わせは目測ですが、F5.6以上である程度絞っていれば大体の感覚でもピントが合います(/・ω・)/
13)シャッターの切り方。露出計の窓がRollei35Sのロゴの隣にあるので、指が覆いかぶさらないように注意しましょう。また軽くコンパクトなので手振れには注意。
14)レンズの沈胴の仕方。レンズの沈胴はシャッターチャージをしてからでないと行えません。レンズロックボタンを押しながら同時にシャッターボタンも押し、レンズを反時計回りに回してレンズロックを解除して沈胴します。最初は戸惑うかもしれませんが慣れれば簡単です!
15)フィルムの巻き戻し方法。全コマ撮影が終了したらフィルム巻き戻しレバーを「R」の方向に倒します。フィルム巻き戻しクランクを矢印の方向へくるくる回転させ巻き取っていきます。手ごたえが軽くなったらフィルムを取り出します。
Rollei 35Sで撮影した写真
最後に愛用のRollei35Sで撮影した写真を一部紹介したいと思います。
カメラ:Rollei35S
フィルム:Kodak Color Puls200
カメラ:Rollei35S
フィルム:Kodak Color Puls200
どこで購入できる?
Rollei35Sは市場で出回っているものはすべて中古品になります。ではどこで入手できるのでしょうか。
中古のフィルムカメラを購入する場合は、以下の3つ方法から入手することになります。
①中古カメラを扱う家電量販店
②中古カメラ専門店
③フリマアプリ
中古カメラを扱う家電量販店
中古カメラを扱う家電量販店は大手の場合、カメラのキタムラやマップカメラ、ビックカメラなどが挙げられます。
カメラに詳しい専門スタッフからアドバイスを貰えるため安心してフィルムカメラを購入することができます。
「家の近所に無いよ」という方でもネットで取り寄せたり、近くの店舗まで取り寄せてもらったりできるため欲しい商品があれば一度チェックしてみて下さい!
中古フィルムカメラのラインナップは他に比べて少ない傾向にありますが、安心して購入できるでしょう。
カメラのキタムラ:カメラのキタムラ ネットショップ
マップカメラ:デジタルカメラ、ミラーレスカメラ、交換レンズの総合サイト|マップカメラ (mapcamera.com)
中古カメラ専門店
中古カメラ専門店は個人でやっている店舗が多く、フィルムカメラの種類も豊富で穴場感があります。一部店舗に訪れなくてもネットで配送してくれるサービスもあるため近くにお店が無いよという方でも一度チェックしてみてはいかがでしょうか。
三葉堂寫眞機店(東京):Shop | 三葉堂寫眞機店 (mitsubado.com)
東京CAMERA(東京):東京CAMERA (tokyocamera.net)
カメラの八百富(大阪):TOPページ|カメラのことなら八百富写真機店 (yaotomi.co.jp)
フリマアプリ
メルカリやラクマ、ヤフオクなどの個人間で取引できるフリマアプリでフィルムカメラを入手する方法です。
お店で購入する場合と比較して安く手に入れることができ、種類も豊富です。
中古フィルムカメラの場合、見た目はキレイでも露出計が壊れていたり、モルトの交換が必要だったり修理に出さないと使えない品も一部出品されていることがあるため、購入の前にちゃんと使える状態にあるものかをやり取りで確認する必要があります。
メルカリ:メルカリ - 日本最大の売れるフリマサービス (mercari.com)
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ラクマ:楽天ラクマ(旧フリル) | 楽天のフリマアプリ - 中古/未使用品がお得! (fril.jp)
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おわりに
今回は愛用フィルムカメラRollei35Sを紹介しました。
ポケットサイズのコンパクトフィルムカメラで普段のお出かけにどこでも持って行きたくなるコンパクトさとお洒落さを兼ね備えていて、個人的にはフィルムの巻き上げ時のカリカリという機械ギミックがまた写真を撮りたいという衝動に駆られます。
スナップでも撮影でも被写体に対して威圧感があまり出ず使用しやすいのもこのフィルムカメラのいいところですね。
半世紀前のカメラですが今も中古市場で高値で取引されているRollei35シリーズが気になった方は一度購入を検討されてみてはどうでしょうか。